放射能汚染と食品の安全について

放射能汚染と食品の安全について、科学的議論が多くなされています。
例えば、最近始まったFoocom.netは、一流のライターや専門家によって、とても有意義な議論がなされています。

そして、厚労省の発表は、科学的に情報を出していると言っています。安全だと強調しすぎて、却って疑いたくなるような表現もありますが。(妊娠中や小さなお子さんを持つお母さんの心配にお答えします。)

科学的という言葉はよく使われていますが、この言葉は、一見、確かそうだが、思いがけない落とし穴があります。それは、現在の時点で、科学的に証明されている或いは証明されていないと言うことであって、将来には別の知見が出てくる可能性があることです。

いろいろ安全だと言われても、やっぱり心配と若いお母さん達が思うのも、うなづけます。

又、これらの議論の中で出てくる風評被害についても、私は疑問に思います。
風評被害とは、今回の例でいえば、日本の製品は危ないと言ってすべてを規制するのが、風評被害に該当し、どこかの県のほうれん草が規制以上の放射線が検出された時、同県の小松菜が売れなくなったのを、風評被害と言うのはちょっと違うのではないかと思います。小松菜もほうれん草も同じような葉物野菜であるから、当然ある程度の放射能汚染はあるだろうし、それが基準より小さかっただけの話で、少しは汚染されているのは事実だろうと思うからです。これを風評被害と言うのは?です。40歳以上の人が食べるのなら、全く問題はないでしょうが、離乳食に入れても良いですか?と言われたら、私だったら、出来れば避けた方がいいですと言いたいです。

その理由は唯一つ、わからないから。わからないから避けられるのなら、避けた方がいいですと言いたいです。今日、小松菜をどうしても食べさせなければならない理由はないでしょうから、1週間か1か月先にしても問題ないのなら避けた方がいいと考えます。

心配しすぎる事も却って病気を呼んでしまう可能性があるので、心配しすぎない事も大切ですが、放射能の感受性が、大人と子供、或いは胎児では大きく異なる事を考えると、避けられるものなら避ける。必要なら、心配しすぎないで与える事が適切と考えます。

乳児にミルク用の水が必須でも、離乳食に葉物野菜は必須ではないでしょう。どうしても与えるのなら缶詰にしましょう。

「津波てんでんこ」と言う言葉があるそうですが、東日本の食品については、まさしくこの考え方が必要なのではと思います。

幼い子供か大人か、働き盛りか年金生活者か。与えられた情報を基に、それぞれ、リスクを自分の責任でとっていく。今までのように、政府が決めたから安全とか危険だとかでなく、各々の都合にあわせて、メリット、デメリットを考えて選択していく、ひとりひとりが考えて行動する。今回の災厄は、私達にそのような生き方を教えているように思います。

三原翠(2011,0417)

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