これからの教育で必要な事

今、日本は大きく変わらなければいけない時に差し掛かっています。否、本当は10年前に変わらなくてはならないのに、変われないでずるずると来て、今日に至っていると言ってよいでしょう。

多くの人が気づいて、提言しているにも関わらず、相変わらず年寄りが過去の栄光神話に縋って、過去と同じように未来があると思って、日本の社会の中で、のさばっています。

現在が変わらなくても、子供達の教育(学校教育は無理でしょうから、せめて家庭教育)を少しでも変え、未来のあるべき日本の姿の世界で、生き抜いていける人間に育てるために、そのために必要な事をご紹介します。少しでも多くの親に取り入れてもらうことを念じつつ・・・・・。

第一に、将来の日本では(現在の日本以外の世界では、当り前の事ですが)、一人ひとりが自分で考え、行動できる人間である事が求められます。今までのように、上司の指示に従ってしか動けない人間は、排除されて、まともな仕事には就けなくなるでしょう。

この自分の考えを持つというのが、前に述べた考えの系統樹のように自分の考えのベースを持っている事です。今までの日本では、むしろ自分の考えを持っている人間は、煙たがられたり、調和を乱すものと見られたり、変わり者と思われていました。
でも、今の世界に出た時、どんなに英語が堪能でも、話す内容を持っていなければ、何の役にも立ちません。通訳だって、言葉の背景や言葉への理解度等、多くの知恵(知識でなく)を持っていないと、正しい翻訳は出来ません。多くの何故を自らに問い、自分を確立する事が、これからの社会で生き抜く教育の第一歩です。

第二に、マネジメントシステムの考え方を身につける事です。

マネジメントシステムは、計画Planを立て、実行Doし、点検Checkし、見直し次の行動に結びつけるActionからなっているものの考え方です。私は、マネジメントシステムの考え方は、知恵だと思っています。学校では、たくさんの知識を与えますが、知恵を与える事はないように思います。少なくとも私は、そのような教育は受けませんでした。1995年に会社で環境担当となり、ISO14001環境マネジメントシステムを知るまで、全く知りませんでした。

まず計画を立てるというのは、どういうことかというと、現状を把握し、いろいろな必要性を勘案して目標を定め、次にその目標を達成するための施策・どうやっての部分を考え、それをスケジューリングします。このちゃんとスケジューリングをする事が大切で、その際、そのスケジュールが出来ているかどうかの指標が必要です。つまり、唯、なにをやると言った抽象的な言葉でのスケジューリングでなく、進捗度がはかれるようにスケジューリングします。

次に実行です。実行している状況は、スケジューリングを進捗管理することで測定します。
マネジメントシステムは、大勢でのシステムの場合(企業や団体、行政等)は、さらに実行の内容を手順化したり、実行の結果を記録に残しておくようなことが必要になります。場合によってはコミュニケーションが教育が必要にないrます。
自分だけのマネジメントシステムでも、手順はなくても記録は残す必要があります。手順がないといっても全くないのではなく、書いたものである必要がないという事です。

次に実行している時及び終わった後にする点検です。これはうまくいった場合は、結果の確認だけですが、うまくいかない場合は、その原因を究明して、再発防止策をとります。従って、点検は最後だけに行うのではなく、進捗管理をしながら、うまくいかない場合も行います。全部終えてから、目標を達成出来ないとするのではなく、途中の段階で、細かく修正しながら進めていきます。

そして、最後に、点検結果に基づいて、今までのPDCを見直し、次の目標につなげていきます。
このようにして、継続的に改善をしていく考え方を、マネジメントシステムと言います。

第三に必要な事は、ITを身につける事です。少なくとも、ソフトが作れる程度の技術を身につける必要があります。

多分、今、働いている管理者は、IT技術は、IT部やIT技術者に任せればいいと考えています。しかし、これからはITを外注するような事では、オフィス業務を効率化出来ません。

これからはITの脳化が必要なのです。これは決して脳のIT化ではありません。脳をIT化してしまうとつまらない脳になってしまいます。
ITの脳化とは、今まで道具であったITを、手足であったIT技術を、手足でなく脳の一部に組み込む事を言います。私の作った言葉なので、おかしく感じられるかもしれませんが・・・・。
オフィス業務のIT化を進めるとき、その仕事を一番よくわかっている人間が、IT化すれば、一番効率よくシンプルに作る事が出来ます。
製造業では、同じ人間がそれをするのが難しい場合は、ベテランの技術者と若いIT技術者が組んで行い、新しいソフトは仕事の効率を上げただけでなく、そのソフトを売る事で、別の商売も立ち上がったケースがあります。
ITの脳化を少し理解していただけたでしょうか。
私は大学教育の一環に、IT技術でのソフト作成を全員に課すべきと考えています。これからは、IT技術に関係のない仕事なんかないのではと思うからです。大学教育を待っていられないなら、在学中に専門学校で身につけるべきでしょう。

この実例を私は身近に見ているので、自信を持って提言します。その例は次のようなものです。
 大学経済学部⇒PCをほとんど知らすにソフトのベンチャー企業⇒3ヶ月の研修で一人前のIT技術者⇒3年後退職⇒資格取得のため勉強⇒専門職資格取得⇒就職⇒仕事をしながらその仕事のIT化を進め、業務の効率を何倍かに上げつつある

第四は英語です。これからの時代、すべての国の人と英語で話すようになります。英語が出来なければ、日本以外では絶対に仕事が出来ないでしょうし、日本国内でも、仕事が出来ずらくなるでしょう。
英語の利点はまだあります。英語を使うと日本的なあいまいな表現なり、回りくどい言い方なりが出来ません。それに従い、自分の言い方も書き方も率直になり、思考方法さえ変わってくる気がします。これは、私自身外資系で働いている時に感じました。英語が不得意だったけど、上司への報告はすべて英語で書かなくてはなリませんでした。すると日本語で書き始めるより、英語で書く方が、ずっと書き易かったのです。その英語を日本語にするとシンプルな報告書になりました。

何も日本語を捨てろと言っているのではありません。日本語を英語と同じように出来るようにすべきだと言っているのです。

既に韓国でも中国でも英語教育に真剣に取組んでいます。日本人は、日本語ですべてが出来るので、英語をおろそかにしてきました。単なる勉強の1科目にしていたのです。英語は勉強する課目でなく、使う課目です。情報の発信も受けるのも、英語で直接出来ないとフィルターにかかった情報だけを得る事になり、判断を誤る可能性があります。そうやって国中が、判断を誤っているのではないかと最近は心配になってきました。

次の世代の日本のために、自分の考えを持てる事、マネジメントシステムを身につける事、IT技術を持つ事、英語を身につける事を、子供達に若い人達に提言します。