進路に悩んでいる高校生へ

2009年2月に、母校の高校でのキャリアガイダンスにパネリストとして参加し、在校生に将来を決めるという事或いは自分の進んできた道をお話しする機会がありました。自分なりの進路の決め方、そして見込み違いなどを語りました。

私の高校時代は、他の方がおっしゃっておられるような親友を作ることもなければ、部活に熱中する事もなく、男女が平等でない初めての社会に、不満で不満でたまりませんでした。中学のときから化学者になりたいと思っていたので、高校は大学に入るための通過点と考えていました。いわば暗い高校生活でした。

無事に大学に入り、念願どおり、公務員の研究者になったのですが、そこで痛感したのが、好きと能力があるのとは別と言う事実でした。どんなに頑張っても一流にはなれないという事が、10年位たつと段々いやでもわかってきて、丁度、夫が海外に出なくてはならない状況になった事をいい潮に、退官しました。
そう、進路を決める事は難しいけど、決めたからといって、或いは好きだからといって、その能力が自分にあるとは限らないという事です。でも、やってみなくては、自分に能力があるかどうかはわかりません。試してみてこそ、わかるのです。

好きだからといって、その仕事の能力があるとは限らない。

次に、現在好きな事がない人のために、どうやって大学なり、学部なりを決めたら良いかをお話します。
これは昔、息子から聞かれたとき、答えたことです。
それは、消去法です。つまり、自分がやりたくないもの(自分がやりたいものがわからない人も大抵、嫌いな事はわかっています。)から消していくのです。そして残った進路なり、分野なりが、あなたの進む方向を示しています。より嫌でないを基準にするのです。
好きな事がない方が、広い範囲を考える事が出来て、失敗がすくないかもしれません。

好きなものがなければ、消去法で進路を決める。

昔は、一つの仕事を長く続けることを良しとしてきましたが、これからは転職が当り前になってくるでしょう。もしかしたら、一箇所しか知らない人間は、敬遠されるようになるかもしれません。なぜなら、転職や求職は、いろいろな苦労があり、それが人を成長させてくれるからです。
新しい仕事を探す時は、全力を傾けます。誰彼構わずと言っては大げさですが、自分の知り合いには、出来るだけ仕事を探している事を伝えましょう。あなたが、ちゃんと真面目に努力して紹介されたら、特に知人からの話なら、悪くなければ、飛びこんでみる事です。自分に出来るかどうかは、それを紹介した人の責任にして、自分では思い煩わない事です。飛び込む勇気、それは、後ろ髪のない幸運の女神を掴まえる事です。
又、私達は意外に自分の事を自分でわからないのです。勝手に自分は出来ないなんて決めない事です。新しい状況に対し、自分で驚くほど、別の才能が芽を出すこともあります。新しい状況は、ほとんど多くの困難を伴います。その困難を乗り越えると、新に新しい道が広がります。これからの人生、多くの困難と出会い、乗り越えて、成功していって下さい。

人生は自分探しの旅です。

男女で考え方の違いがある事を、私は結婚して知りました。あ、私は高校時代は、冴えない女の子で、全くもてませんでした。でも、相手は一人いれば十分なのであって、もてる必要は全くありませんし、もてないと言って嘆く必要はありません。そう、1人いれば十分なのですから。私が結婚して丁度半年後、小さな新聞記事で、高校時代に1年生からミス○高に選ばれていた友人が、披露宴の席で気持ち悪くなり、控え室で、窓を開けようとして窓から落ちて亡くなった事を知りました。私が結婚した同じ結婚式場で、多分同じ控え室(そこは確かに足元が開くような窓でした)だったのです。あんなにもてていた人が、私より遅く、親の関係の人と結婚し、しかも状況から見て、決して喜んで喜んでの結婚をしたわけではないのではと思わせる結果に、私は愕然としました。
私の人生で、仕事を続けようとする私と本気で結婚しようとしたのは、たった一人だけでした。でも、1人で十分だったのです。

異性は1人捉まえれば、十分です。もてる必要は、全くありません。

男女の脳の違いをご存知ですか?左右の脳をつなげている脳橋という部分の太さが、女性は太く、男性は細いのです。これが何を意味するか明確ではありませんが、私はこう考えます。女性は左右の脳を有機的につなげて思考するのに対し、男性は左脳の論理思考を優先させて考えるのではという事です。それは結婚して、あれこれの問題に対する考え方の違いから、私なりに考え付いたのです。(詳細別途) 女性の方が多くの情報に基づいて判断できるけど、それを男性に説明する言葉(論理的思考に沿った表現)に翻訳する事が下手なのです。それで男性は、女性は感情的だと言って、その言を排除します。しかし、男性にわかるように話せれば、男性には出来ない適切な判断が出来る可能性があります。
ですから、女性の方は、自分の感情を、言葉で表す訓練をして下さい。どうして、自分はこう感じるのだろうと感情を分析して理論付けられるように練習して下さい。それが出来るようなると男性とは異なる存在価値があるようになります。
又、男性は、相手を思いやる事を心がけてください。相手が何故そう言うのか、相手の立場に立って考えられるようにして下さい。いつもお母さんから大事に育てられている人は、人間関係に対し受身になることが多く、コミュニケーションが下手になりやすいです。相手の立場を考えてコミュニケーションを取れる人が、これからの社会では必要とされます。

女性は、自分の感情を言葉で表現する努力をし、男性は相手を思いやる心を持つ訓練をして、コミュニケーションに長けて下さい。