しかし、一般に日本ではリスクをあれこれ考えて行動をとる事が、他の国の人に比べ少ないように思います。昨年の3.11以降の政府の対応と米国の在日米国人に対する対応の相違が、如実に表れています。あの時米国では、大惨事を考え、80キロ以上に避難するように通達しました。日本は20キロでした。
最近になって、4号機の燃料プールの冷却が続いていたのは、奇跡に近い偶然からだったという報道がありました。米国の判断は、常識的だったのです。奇跡等を期待していない対応です。では日本でも同じようにしたらどうだったでしょう。結果的に燃料プールが壊れなかったので(今のところ)、80キロの必要性がなかったのですが、間違った指令を出したと政府が責められる可能性もあったのではと思います。日本では一般にマイナス評価が行われるため、何かを積極的にすると、その結果はマイナス評価され、それをしなかった事によるマイナスは評価されないという矛盾がまかり通っています。何かあれば、他人を叩こうという体質は、いつごろ、どうして起こってきたのだろうか。 |