チェーンメールとリスク(私の考えたメールが困ったメールと言われ)

昨日(3月29日)のクローズアップ現代の中で、中谷(なかや)解説員が放射能対策にうがい薬を飲めば良いと云う困ってしまうチェーンメールがあったと言っているのを聞き、驚いて此れを書く事としました。

3月12日、前日の地震で東電福島原発の冷却がうまくいかないと聞き、私は、チェルノブイリを思い出しました。あの時、早期にヨウ素を飲んでいれば、その後の癌の発生がもっと少なかったのにと随分言われました。(知識が中途半端で、必要なのは40歳未満は当初知りませんでした。)

ヨウ素製剤を売っていないかどうか、近くの薬局を尋ねましたが、どこにもありませんでした。(後で知ったのですが、ヨウ素製剤は、医者の処方箋を必要とする薬でした。)

身近なヨウ素→イソジン→丁度少なくなっていたから購入としました。

一応、イソジンの中身を確かめ、害のありそうなものが含まれていないようでした。(後で他の方から教えていただいた情報では、ポピドンヨードのヨウ素が結合されているポピドン(ポリビニルピロリドン)という高分子化合物が単体として遊離した場合(モノビニルピロリドン)には、発がん性があり、生体毒性も強い化合物であるため、一部報道で有害と言われたようです。) ポピドンヨードの毒性を調べていませんでしたが、100倍に薄めた時が一番消毒力があり、遊離ヨウ素が多いいようです。勿論、イソジンは通常適当jに薄められてうがいに使われています。細胞毒性が認められているようですが、毒性があると強く言われるほどのものではないように思います。

私はこの自分なりの知識を、12日の新聞で避難者の40歳未満にヨード製剤が配られて事を知り、知人に流しました。

ヨーロッパでは若い女性は皆、ヨード製剤の錠剤を持っているという知人の話も私の行動をさせる力になりました。

其の後、厚労省から、うがい薬を飲まないようにというお知らせが出て、私はすぐにお詫びのメールを流しました。多くの女性の方は、そもそもヨウ素の事を知らなかったので、謝らなくていい、良い情報を流してもらったと言って戴きました。しかし、男性は・・・・・。

今回の事で、何かを発言することは、勇気のいる事で、出来れば何も発言しない方が良いという風潮を生みだすのではと心配です。

コンブを食べる事もそうです。コンブは役に立たないと言われているようですが、実際の甲状腺の診断の時には、予めコンブなどは食べないように注意されるそうです。つまり、大きく取り込まれなくても(ヨード製剤のように)、影響を及ぼす可能性がある位には取り込まれると云う事です。

何もない時、摂った時の可能性を云々するより、摂らなかった時の可能性も考えて、行動するのが本当のリスク管理ではと思います。

日本ではマイナスを叩く傾向にありますが、本当はプラスの効果も評価すべきです。

もし、ヨウ素製剤がなく、放射能の汚染が迫っていたら、あなたはどうしますか?
目の前にあるコンブを食べるな、効果はないと云いますか? イソジンは、夾雑物のビニルピロリドンで癌になるかもしれないから飲むなと云いますか?

飲まなかったリスクと飲んだリスク、常に両方を考えて、1人1人が情報に対処していく、それが本当の1人の人間の姿ではないでしょうか。

同じような例に、コスモ石油の火災に伴う毒性物質の発生から身を守るため、雨に濡れないようにというメールにも言えます。
後で、あれはデマのようですと連絡が来ましたが、私は、石油が燃えたのなら当然、色々な化学物質が出るだろうから、雨に濡れないようにする事は間違っていないのではと云いました。その後、燃えたのは石油でなくガスである事がわかり、それなら心配ないのだなと思いました。
危険だと思った人は、私と同じように考えたのであって、困るチェーンメールを流そうと思ったわけではないと思いました。
嘘か本当化はわからなくても、避けられる可能性があるのなら避ける、納得がいけばそれでいいのではないでしょうか。

不安をあおるメールを流したと叩く事が、本当に正しいのでしょうか。何もしない、何も言わない、それが安全な日本の暮らし方ですか?

三原翠(2011年3月30日)

3.11以降メインへ