地球は私達に教えている

3月11日の大地震とそれに続く大津波、それによる原発事故。
既に1か月になろうと云うのに、東電の福島第一原発の状況は、まだまだ予断を許さない状況です。

大津波を予想せず、万一を考えず、お金がかかるからと、冷却装置の改善を進めてこなかった東京電力の怠慢は、大いに責められて当然ですが、現在、世界中の専門家と多くの現場の作業の方々の努力とで、最悪の事態を避けようと必死の努力が続けられています。

それでも、まだ、安全に管理する事が出来ないでいます。

これは、明らかに、原子力を人間が使う事への地球の警鐘だったように思われます。

これ以上、温暖化だけでも困っているのに、さらに原発を広めて、ますます地球を汚染しようとした人間に対し、原発でも、科学でも先進国と言われている日本で、原発が管理出来ない状況が続いているのは、まさしく、地球の警鐘?怒りのように思います。

オバマ大統領は、まだ、原発の可能性を捨てていないようですが、開発途上国にまで原発を進めようとした人間に対し、地球は、自然は、神様は、「やめろ」と言ったのです。

昔、原発に反対する方が、それほど安全だと言うのなら、新宿に原発を作れと言って、「新宿に原発を」という運動をされていた事を思い出します。

危険性を承知しながら、リスクの可能性に目を向けず、欲を大きくして、あまりに大きな欲の陰で、リスクは小さく押しやられたのです。

私は昔から、原発は、廃棄物処理が出来てから進めるべきで、廃棄物を溜めながら原発を使い続けるのはおかしいのではと、質問していました。20年近く前でしょうか、東電中央研究所の内山某さんに質問した事を思い出します。現在はどこかの大学の教授になって居られるのかもしれませんが、原発を推進されていた方々は、どう自己批判されているのでしょうか。未曾有の大津波だったと逃げるのでしょうか。でも大津波の履歴は、あったはずです。

私はこのように矛盾の多い原子力に昔から多くのお金が使われ(なんでもエネルギー予算の6割が原発だったと云います。)、廃棄物に目をつぶり推し進めている政策に、やはり核兵器への手段を持って居たいためなのではと思っていました。それでないと、このように危険でメリットの少ない原発を推進する理由がわからなかったのです。

原子力は、人間の管理が大変困難な物質であり、、研究用としては別として、事業として使う事は禁じるべきと考えます。

一方で、放射性物質は、その有用性を広く活用し、医療に、食品殺菌に使用されていく事を願っています。
放射性物質は、小規模なら、十分人間の手でも管理出来ます。そして、そのような小規模の使用を地球も、自然も、神様も許してくれるでしょう。

三原翠(2011年4月10日)

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