瓦礫処理の真実 本文へジャンプ
 
瓦礫処理の本当の狙いは何か、

財務省によると、瓦礫処理は巨大な公共事業である事がわかります。
平成23年度から26年度末までに、1兆700億円が予算化されています。
そのお金の流れは・・・・

国(復興予算) ⇒被災市町村 ⇒ 被災県(宮城県、岩手県) ⇒ 受入れ自治体(東京都など)
つまり、広域瓦礫処理は、被災地のために、美しい心でするのではなく、受入れ自治体は、何も自腹を切らず、しっかり儲けられるのです。

その処理単価は、好意的なのでしょうか?いえ、いえ、驚くことに、通常よりずっと高いのです。

過去の震災の処理単価と今回の処理単価(トン当たり)

阪神淡路震災 約22,000円 新潟中越地震 約33,000円
東日本大震災の場合
岩手県 63,000円 宮城県 50,000円
東京都 68,000円 静岡県島田市 100,000円

*東京の費用は、被災地での測定処理費用を入れていない。入れると100,000円程度
注:通常の産業廃棄物処理費用は、トン当たり2-3万円、特別医療用廃棄物(特殊な炉使用)で、7万円程度。

瓦礫処理の根拠法は、平成23年8月26日(菅内閣の退陣の日)に成立した放射性物質汚染対策特措法と災害廃棄物特措法です。しかも、この時、石綿被害救済法との抱き合わせでした。まさしく、どさくさにまぎれて、拒否しにくい法律との抱き合わせで可決させた無理やり通したと言っていい法律です。
広域処理が進まないから復興が進まないと言われますが、本当でしょうか?
本当なら、誰でも早く何とかしてあげたいと思います。しかし・・・・・
災害廃棄物総量 2045万トン そのうち 広域処理希望量は、401万トン、わずか20%です。
処理を進めるためには、広域処理よりも、被災県での処理を進める事が、大事です。
被災市町村が独自処理をする場合、以下の手続きが必要です。
補助金交付を受けるには:
  ・工事の設計書作成    ・補助金交付申請   ・災害査定の受検(主務官庁と財務省の現地調査)
  ・施行業者決定(入札)   ・中間検査の受検   ・工事費の清算
  ・実績報告          ・成功認定の受検   ・会計検査院による実地検査受検
 つまり、通常の補助金申請と変わらないのです。広大な被災地、早急な処理の必要性などが全く考慮されていません。
広域でなく、県に処理を委託する場合
国の補助金⇒被災自治体に交付、自治体の起債とあわせ県に委託費として支払う。市町村の事務と県の事務が加わるので、県が遅いと迅速な処理が出来ない。又、県に数パーセントの委託事務費を支払う。
補助金は平成26年までの支給。
陸前高田の市長は、仮設炉の基準緩和を要求
被災自治体での瓦礫処理を行えば、雇用の促進にもなるし、何より、当事者におっては処理に生きがいを見いだせるのではと誰でも思います。仮設炉の基準を緩和してほしいと県に相談しても門前払いだったとか。
市内に瓦礫処理専門のプラントを作れば、自分達の判断で今の何倍ものスピードで処理出来ると言っているのにです。補助金が26年までなので、早く、すべてを処理する必要もあります。緊急時の対応をすべきと思います。
広域処理の更なる問題点
広域処理の大きな量を占めている石巻市は、化学工場が集中していた事でも知られています。アスベストやPCBだけでなく、様々な化学物質が瓦礫に含まれたり、汚染していたりする可能性が大きいです。これらの産業廃棄物tと言っていいような瓦礫を、東京都では一般廃棄物を処理している区の焼却炉で燃やそうとしています。瓦礫処理で、とんでもない環境汚染になる可能性があります。
最後に、2011年の12月に文科省が行っていた放射線モニタリン情報の結果を紹介します。
この時、山形市で瓦礫の焼却が始まっていました。各県庁所在地の定時降下物量の測定の結果は、山形市ーCs134が16MBq/km2、Cs137が25、福島市Cs134は検出せず、Cs137が2.9で、他の地域では全く検出されていません。この結果のためでしょう、文科省は、2012年から各県庁所在地の測定表示を変更しました。ベクレルからμシーベルトですが、なぜか、この表示では該当月の値が、なぜか山形市では、福島市よりはるかに小さく表示されています。その理由はわかりません。。
2012/2/21