牛乳摂取の是非 本文へジャンプ
 


牛乳に関し、少し前から、従来信じていたような良い効果が無いのではないか、或いは却って悪い成分を含有しているのではないかと問題視されている事を最近になって知りました
栄養関係のネットを見ても、そのような様子はなく、従来通りの解説です
悪い点と言われているのは、最近は妊娠牛から搾乳しているので、女性ホルモンを含んでいる点が、男の事の性器の発育に悪い影響を与えているのではないかと言う点と牛乳や乳製品のカルシウムが、骨にかまらずしも良くないという点です。以下調べた事をご報告します。
結論として、男の子には牛乳を飲ませる必要はないのではないかと言う点とカルシウムの観点からも、思ったほど、良い結果ばかりでない事でした。現在、牛乳の放射能も心配な事を考えると、子供達に飲ませる事をプラスよりマイナスの方が多いと考えます。学校給食で飲むことを強要しているのは問題と思います。

1点目として、妊娠牛の乳なので女性ホルモンが高いので問題という点です。実際の測定値は低いので問題ないというのが、現在の栄養界の認識です。確かに更年期の女性での実験で明らかに軽減効果が出なかったというもので、一番問題にすべき男の子の精巣の発達との関係の報告はないようでした。ホルモンは微量でも影響を及ぼすことを考えれば、科学的に害が確認できていないとはいえ、その実験や調査の難しさを考えると、害がある可能性を重視した方が良いと思います。従って、妊娠牛牛乳(現在市販されている物はほとんど)は、男の子には飲ませない方が良いと思います。
次にカルシウムの吸収等に関してですが、情緒的な意見を別にすると、牛乳中のリンを問題にすることはないようで、清涼飲料や食品添加物のリン含有が単体であるだけに問題なようです

カルシウム吸収に対する信頼できそうだと思った総説が、Am.J.Clin.Nutr 2000;72:681-9にありました。要は、牛乳或いは乳製品が骨の健康に良いかどうかは明らかでないという結論です。例えば、あらゆる世代で調べた結果全体は、53%に際立った変化がなく、42%には良い結果、5%は悪い結果だったというのです。そのうちの21のしっかりした結果では、57%が変化なく、29%が良い結果、14%が悪い結果だったそうです。良い結果と悪い結果の比は、30歳以下では良い方が4倍、しかし、30歳から50歳と50歳以上は同じ比だそうです。骨の形成に牛乳やヨーグルトは良いかもしれないが、コテージチーズ等は良くないそうです。(ナトリウムの含量が高いそうで、プロセスチーズもそうだそうです。) 全体として、牛乳の摂取に加え、高たんぱくの食事が、骨をもろくすることになるようで、牛乳をたくさん飲む北欧諸国で骨粗鬆症が多いのは、蛋白との関係が問題のようです。
高齢者は、牛乳を飲んで、植物性たんぱくをとるのがよさそうです。