3.エコアクション21の構成

エコアクション21ガイドライン2009年版は、次の4つのパートで構成しています。
エコアクション21では、第3章「環境経営システム」の要求事項に基づき環境経営システムを構築、運用、維持するとともに、それらの取組等の結果について、第4章「環境活動レポート」の要求事項に基づいた内容の環境活動レポートを作成し公表します。そのためには、第5章「環境への負荷の自己チェックの手引き」を参考に、事業活動に伴う環境への負荷を把握するとともに、第6章「環境への取組の自己チェックの手引き」を参考に、環境への取組状況を把握し、環境への負荷を削減するための取組のあり方を検討します。

第3章 環境経営システム
エコアクション21では、事業者の環境への取組を促進するとともに、その取組を効果的・効率的に実施するため、中小事業者でも取り組みやすい環境経営システムのあり方を規定しています。環境経営システムは、全体で13の要求事項で構成しています

第4章 環境活動レポート
エコアクション21では、環境経営システムの要求事項に基づいて取り組んだ結果等について、環境活動レポートに取りまとめて公表することを規定しています。環境への取組の成果を取りまとめて公表することは、環境コミュニケーションの第一歩となります。

第5章 環境への負荷の自己チェックの手引き
この手引きは、事業活動に伴う環境への負荷の容易な把握方法を提示しています。環境経営システムを構築し、環境への取組を適切に実施するためには、まずどのような環境負荷が発生し、それがどの程度の量なのか等、自己の環境負荷の状況を正しく把握することが必要不可欠です。

第6章 環境への取組の自己チェックの手引き
この手引きは、環境のために事業者に期待される具体的な取組のチェックリストとなっています。この自己チェックにより、環境への取組状況を認識し、今後実施していくべき具体的な取組を明らかにすることができます。特に、エコアクション21にはじめて取り組む場合は、現状調査(初期調査)として環境への負荷ならびに環境への取組状況を把握することから始めます。

4.エコアクション21の取組フロー

エコアクション21に取り組む場合、一般的には次のような手順が考えられます。実際の取組の手順は、第3章「環境経営システム」の要求事項13項目の並びとは異なることもあります。特にエコアクション21にはじめて取り組む場合は、最初に実施体制を決める他、環境に関する現状調査(初期調査)を実施する等、2年目以降と手順が異なります。
はじめて取り組む場合の手順としては、まず代表者が、エコアクション21に組織全体で取り組むことを決定し、取組の対象となる組織と活動の範囲を明確にします
。エコアクション21の取組にあたっては、代表者のリーダーシップが何よりも重要です。
次に、エコアクション21に取り組むための、実施体制を決めます。
そのうえで、環境に関する現状調査(初期調査)として、第5章「環境への負荷の自己チェックの手引き」及び第6章「環境への取組の自己チェックの手引き」をもとに、事業活動に伴う環境負荷の把握と環境への取組状況、組織に適用される環境関連法規等を把握します。そして、その結果を踏まえて、第3章「環境経営システム」の要求事項に基づき環境経営システムを構築します。
環境経営システムの構築においては、計画の策定(Plan)、計画の実施(Do)、取組状況の確認及び評価(Check)及び全体の評価と見直し(Action)のPDCAサイクルを基本とし、この結果を環境活動レポートとして作成・公表します。
以後、このサイクルを繰り返すことにより継続的改善を図っていきます。