ISO22000とは?

ISO22000は、HACCPのマネジメントシステムとよく言われます。
確かにそうですが、実際にシステムを構築する場合は、その前に前提条件としての一般衛生管理(GMPとして規定している場合もある)が確立している事が必要です。
既に食品を製造している皆さんは、一般衛生管理基づいて製造されているはずですが、実際にはどれだけ、それが実行されているでしょうか。

食品衛生法の2003年の大改正で、第3条2項で
   食品等事業者は、販売食品等に起因する食品衛生上の危害の発生の防止に必要な限度において、当該食品等事業者に対して販売食品等又はその原材料の販売を行つた者の名称その他必要な情報に関する記録を作成し、これを保存するよう努めなければならない。
と定めた。
製造工程の記録を直接には求めていないが、危害の発生の防止の観点で見れば、製造工程中も含まれると考えられるでしょう。
また、2004年2月に厚労省から「食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針」が出され、一般衛生管理をはじめ製造工程での各種記録の作成保存を指示しています。

これらの下地の上に、HACCPを築き、マネジメントシステムを構築するのが、ISO22000です。

さらに今までのISOとは異なり、ISO22000は、フードチェーンのあらゆる組織に対する要求事項という副題を持っています。
これは食の安全は、その企業だけではかなえられないので、フードチェーン全体、皆が同じ認証をとれるように考えられているのです。

つまり、どんなに工場内を気をつけても、原材料が衛生的でなければ、食の安全はかなえられません。

これの意味するところ、 即ち、川下からISO22000認証取得の要求が高まってくるだろうということです。