ゼロシナリオを選んでも、このパブコメ自体に問題があるので、その点をしっかり意見表明しましょう。
以下、主な8つの問題点です。上記と重なる部分もありますが。
1) 原発を何時までにゼロにするのかの期限を決める事が大事です。期限が無ければ2030年にようやくゼロになりかねません。早期にゼロにするようあなたの希望の期限も入れて記載しましょう。省エネはまだまだ出来ます。町を見れば、明るすぎる店内や誰も使ってなくても動き放しのエスカレーター等々節約できるところはまだまだたっぷりあります。
2)省エネがたった1割に想定されていますが、基本問題委員会では、2030年までに30%まで可能と言っています。省エネを進めるための排出量取引制度や削減所帯への優遇料金制度等、制度面の取組も必要です。
3)化石燃料・特に石炭燃料の依存が大きい事。 日本では1990年以降、石炭火力発電を増やして、原発との両輪で、大規模集中型の電力システムを構築して来て、CO2排出が多い石炭を安いからと言って多用して来ています。原発を止める以上、CO2排出の多い石炭を止め、天然ガスにシフトすべきです。
4)再生可能エネルギーの導入見込みが甘い、もっと増やせるはずです。例えば風力発電は、ドイツやスペインばかりでなく、中国や米国、そしてインドも日本よりはるかに多くなっています。(原発に固執し、オタオタしている間に、何でも、どこにでも抜かれていく日本の現実) 又、再生可能エネルギーはすべて国産で、何より、国家の安全保障の為にも有用です。
5)温暖化は先送りでなく、温暖化対策もとった上での脱原発が必要です。脱原発でも脱化石燃料で、温暖化を抑制出来ます。
6)核燃料リサイクル、再処理の余地をまだ残しています。これだけ非現実的になっても、今回の選択肢では核燃料リサイクルを選択できません。ゼロシナリオのみが再処理とセットになっていて、他の選択肢では政府が決める事になっています。出来もしない再処理にお金をつぎ込み続けるのは大変な無駄です。又、原子力大綱の見直しの中でも再処理よりそのまま地下にうずめる方が数兆円も経済的だと明らかにしています。もんじゅの維持に毎年200億円の電気代がかかっています。ナトリウムを温めているのです。エネルギーもお金も無駄です。
7)電力の自由化と発送電分離は必要ですのに、そのようなシステム改革については何も言っていません。節電や需要側も柔軟・能動的に需給バランスをとる事を発電と同じ価値があることに気づき制度化することが必要です。
8)ゼロシナリオでは、負担を強調しています。しかし、再生エネルギーへの強化は、将来への投資でもあります。原発を使い続けては、事故はなくても放射性廃棄物を何百年も将来世代に負担をさせます。どちらの負担が良いかは明らかです。
これらの情報を基に、パブコメを私は書きます。 |